亮布あれこれ

亮布(リャンプー)っていったい何?どんな布なの・・・などなど、亮布にまつわるあれこれをご紹介。

メタリックな光沢感、紙みたいな布質

亮布のは光の加減によって見え方が異なるため独特の色味と光沢があります。太陽の下で見る亮布が1番きれいです。また完成した亮布は画像の通り乾燥した海苔のようにバリバリですが(質感も紙のよう)、実は元の素材は綿布です。出来立ての亮布衣装もなかなかにバリバリで動きづらそうな印象が少しあります

中国西南の少数民族の衣装の素材

亮布は中国西南の少数民族(ミャオ・トン・ハニ族など)の衣装の土台の布として、通常亮布の上には刺繍の装飾がほどこされています。硬い布質の布に刺繍はかなりの労力を必要としますが、刺繍も気を抜かないのがすごいトコロ。そのほか亮布に似た布は、実はベトナムやアフリカの一部地域でも作られていたりしています。

亮布を例えるならば…「おふくろのカレー」

亮布の仕上がりは作る人によって実に様々。同じ地域のお隣さん同士であっても布の色味や光沢の度合いはみんなバラバラです。亮布作りに使用する材料やレシピは各家庭によって少しずつ異なるようで、出来上がった亮布はまさに「おふくろの味」です。一つとして同じ亮布がない点が面白く、見ていて飽きない…のはマニアならではかもしれません。。

独特の色味は「ブロンズ現象」によるもの

光の加減で色味が変化するため、何色とも表現しがたい亮布の色味。実はこれは「ブロンズ現象」と呼ばれる光の反射現象によるもので染料と媒質の界面において光の選択反射が起こるために発生します。藍染めに何度も使用したゴム手袋や、板締め絞りに使用していた板に見られる、表面に光沢のある紅紫色なんかもブロンズ現象によるものです。

亮布作り染めて、叩いて、塗って、叩いて…の繰り返し

亮布の染色工程はまず藍染めから始まります。綿布を何度も何度も藍で染めた後は紅色味を出す草木染料で重ね染めをし、その後に光沢加工に入ります。光沢加工の段階では光沢を出す液を塗布して叩き、藍を重ねてまた叩き……目指す色味と光沢になるまでこの工程を繰り返すのです。制作期間は(作る亮布の量にもよると思いますが)染色工程でおよそ1ヶ月~2か月はかかるのだとか。。

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