パネルづくり 制作記録②

亮布(リャンプー)

亮布パネルアート作りはいよいよ布に図柄を描くところまで進みました。

先日は布に図柄を描くイベントを開催。 今回はその時の様子をお伝えしたいと思います。


この企画は構成や図柄は私が考えていますが、いざそれらを形作っていくのは地域の皆さんです。

地域の過去と現在はもちろん地域のみなさんのもの。そしてこの先の未来もこの地に住む住民の皆さんの手で受け継ぎ、そして新しく創りあげてていってほしい。そんな思いもあって、このアート制作を通じて、地域の皆さん一人一人が物語の語り手になってもらいたいと思っています。

だからこそできるだけ多くの皆さんとで一緒にこの作品を作る必要があるのです。

…とは言いつつも、ただ来てください!だけではなかなかひとが来てくれないので、今回のイベントをいざ企画したのでした。


デモンストレーション

実際にイベントとして開催する前に、集落内での協力隊ミーティングの際に世話人さん方にデモンストレーションにご協力いただきました。

パネルをカットする人、絵を描く人とに分かれていただき、絵を描く方々にはまず下書きを行ってもらってから、いざ本番へ。

町内会長コンビ。服も似てますね!
突然の無茶ぶりにも答えてくださる女性陣。
見事な連携プレー!

こちらの指示通り…いやそれ以上の出来の初ピースができました!期待通り、亮布×金はかわいい絵でも締まります。

ちなみにこちらは矢田に新しくできる公園(イメージ図)を表しています。世代問わずに集える、地域の新たな交流の場として期待されているので、早く完成するといいなと思います^ ^

いざ本番!工作イベントを実施

デモンストレーションのあとはいよいよ本番。地域の未来の象徴である子どもたちにはぜひ、この企画にどうしても参加してもらいたい…!ということで、春休みの子どもたちをターゲットにした工作イベントを3回構成で企画しました。

①パネルと布のカットの日

準備の簡単な段階から手を借りようということで、1回目はひたすらカットの日です。

思いのほか子どもたちがたくさん来てくれました。地域外のお友達まで連れてきてくれてありがとう…(;_:)!!

カットしてもらうのは亮布と貼りパネル。今どきの小学生はまだあまりカッターを使わないようで、パネルのカットはちょっと危なっかしかったですが(笑)、亮布のほうは紙みたいに扱えるのでハサミでじょきじょき切ってくれてました。

とはいえ、単純作業に飽きる子も当然いたので終わった後に思いのほか進んでなかったことに気づく(笑)。いやしかし、来てくれただけほんとにありがたかったです(;_:)。

②亮布にお絵描きの日

いよいよこの日はカットした布に絵を描く日。前日から念入りに準備をし、絶対来てくれるだろうと迎えた当日でしたが……

あれ、なんか静かだな…。15分経っても静かだな…w

さすがにこれはと思い、お茶しに来ないかと近所のおばあちゃんに電話するも、電話を掛けた先すべてがお留守でした。笑 晴れている平日の日中は忙しい(畑で)。これは協力隊あるあるです。笑

この時の悲壮感あふれるストーリー。笑

ということでひとりで虚しく黙々と作業。もうあと30分で終わっちゃうな―なんて思っていたところ、なんと3人の女の子たちが来てくれました(T_T)!!感謝しかなかったです。

今日用意していたのは以下の図柄。

マコモタケ…矢田の特産品。かつては面積日本一だったとか!

…矢田の秋と言えば必ずもらう(し、矢田屋でも採れる)果物。

猫(の足あと)…ネズミ対策として、昔はどの家でも買われていた動物だったんだそう。今も猫を飼っているお宅は何軒かあります。リンク▶ 矢田に住む猫ちゃんをほぼ全取材!

…矢田屋と言えばおりがみ。元店主さんの頃から始まり今も矢田屋で続いています。

いずれも地域にまつわるものを図柄化し、誰でもやりやすいようにスタンプを作成していました。なのであとは布に押してもらうだけ!

マス目の中にスタンプを押していくだけ。
押すだけなので小さい子でもできました。

こちらの狙い通り、いやそれ以上のものができました。何はともあれ来てくれて本当にありがとう…!!

この日にお絵描きしてくれたパネル。
上からマコモ、柿、猫。

③亮布にお絵描きの日②

この回もやることは前回と同様(たくさん来てくれました、万歳)。こちらで予め作成しておいたスタンプを押してもらったり、簡単な色塗り作業をやってもらったり。今回の子たちは仕事が早い早い。1時間しかないから少ししかできないだろうと思っていたことがあっという間に終わりました。笑 良くも悪くも毎回読みが外れています。

この日頑張ってくれた子たち。
たまに半立体のパネルも(手前)。亮布は光が当たった時の陰影もまた美しいのです。

そして今回の子供たちが描いてくれたのは以下のモチーフでした。

飯寺の棚田…「つなぐ棚田遺産」にも登録されている飯寺の棚田。飯寺は矢田の班の一つです。

蛇塚・蛙塚…飯寺の昔話。ある春の晴れた日、蛇に追いかけられた蛙が最後に逃げ込んだのは飯寺の山中にある六社大神だった。哀れに思った神様が、蛙も蛇も石に変えてしまった、という話。

銀杏の葉っぱとビビラ…毎年春と秋には「峠普請」という山のお掃除を班ごとに行っています。こちらでは熊手のことを「ビビラ」と言います。

白鳥…冬の矢田の田んぼはたくさんの白鳥が飛来。矢田の冬の風物詩です。


子どもたちの春休みも終わったところで、ひとまず第一弾のパネルづくりは終了です。既にやり切った気分になっていますが、図柄を入れなくてはならないパネルは全部で75枚。まだ10枚くらいしかできていないので先は長そうです…。

タイムリミットは任期満了の8月末ですが、それまでにも多くの人に矢田のことを知ってもらいたいと思います。

なかなか滞りがちなこの制作日記もぜひ読んでくださると嬉しいです。

矢田で初のアート作品、ぜひ完成をお楽しみにです^ ^

終わった後はみんなで3時のおやつ。
折り紙のおばあちゃんたちも手伝ってくれました。

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